サプリメントのお話。
AGA治療の際、「薄毛の進行を抑えるのは、DHTを増やさないこと」であるというのは、既知の事実です。そのために専門クリニックでは、フィナステリドとミノキシジルが処方されます。効果は絶大なのですが、結構高額なわけなんですよね。AGAのメカニズムの記事でも紹介しましたが、DHTは、男性ホルモンのテストステロンと５αリダクターゼが結合して作られます。この結合を抑制する働きがあるのがフィナステリド内服薬で、同じ働きを期待できるサプリメントがノコギリヤシです。
ノコギリヤシ
ノコギリヤシとは？
アメリカ南東部 にあるヤシ科の植物です。名前の由来は葉っぱの形であり、ギザギザとしていてノコギリのように見えることからつけられたとされています。インディアンの時代から、主に男性の滋養強壮に効果がある植物として愛用されてきた、メディカルハーブの一種。
ノコギリヤシに多く含まれる有効成分として、β-シトステロールや脂肪酸、フィトステロールなどがあげられます。β-シトステロールは植物ステロールのひとつであり、摂取し過ぎても健康に悪影響をおよぼすことはありません。さらに、コレステロール値を下げる効果があり、ヨーロッパ諸国（イギリス・ドイツ・フランス・ハンガリー・スウェーデンなど）では前立腺肥大の改善を目的とした医薬品として承認されているのです。
私達の住む日本では残念ながらまだ、ノコギリヤシの効能について医学的効果が立証できるデータがありません。このため、医薬品としては使用されませんが、サプリメントの原料として使用されています。
どのような効果があるのか？
冒頭にも説明した通り、ノコギリヤシに含まれる成分には、5αリダクターゼやジヒドロテストステロンの生成を抑える効果があると言われ、これが薄毛の改善につながる理由なのです。
実際に、2012年に臨床研究が行われ、24か月間にわたってノコギリヤシを服用した患者さんのうち、およそ38％に薄毛改善の効果が確認されました。
参考文献 : Comparitive effectiveness of finasteride vs Serenoa repens in male androgenetic alopecia: a two-year study
２年間の服用で、38％の方が薄毛改善効果ありという事実をどう受け止めるかは個人差がありそうですね。私は、薬ではなくサプリメントとしては良い結果だととらえています。
亜鉛
亜鉛とは？
元素記号はZnだっけ？理科か化学の授業で習った亜鉛。しかし、身体にどのような作用があるのかまで知らない方も多いのでは。
亜鉛は、アミノ酸からのたんぱく質の再合成、DNAの合成にも必要で、新しい細胞が作られる組織や器官では必須のミネラルです。新陳代謝やエネルギー代謝、免疫反応など、体内のさまざまな働きをサポートして正常に保つ役目を持っています。
どのような効果があるのか？
毛髪に関していうと、髪の主成分である「ケラチン」の形成時に重要な役割を果たすため、健康な髪を生やすのに大切な栄養であると言われています。そのため、亜鉛不足になってしまうと、髪の毛の合成ができなくなるだけでなく、味覚が無くなったり、活性酸素が増えて抜け毛の原因にも繋がります。
亜鉛は髪の毛を作る上で必須であることは間違いなさそうですね。
サプリを選ぶ基準
AGA治療に特化していえば、ノコギリヤシと亜鉛をメインにして、他の髪を作るのに必要な成分だったりビタミンなどが含まれていたりするものを選べばよいと思います。私も専門家ではないため自分にあったものを順番に変えながら試していきたいなと思います。
それともうひとつ、亜鉛は体内で吸収率が悪く、摂取した３割程度しか吸収できていない記事もありました。その理由がサプリメントに含まれる亜鉛は、グルコン酸亜鉛だからです。ですのでサプリメントを服用するときにビタミンCかクエン酸（アクエリアスでもOK）と一緒に摂取すると亜鉛が体内に吸収されやすくなるみたいです。参考にしてみてください。
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